通院

以下は、通院を開始してからの経緯を記す。

  1. 病院選び
  2. 精神科の病院はたくさんあると思われるが、薬に依存するような処方をする病院は避けた方がいい。 あくまでも薬は自立支援のための道具である。風邪をひかないようにするために、毎日風邪薬を飲まないだろう。

    次に、思考が何なのかを率先して説明してくれる医者が良い。 思考の構造がどうなっているか、思考のプロセスはどのように成り立っているのか。 これらの説明があると、自分で対策を考えられるようになる。

    あと、これはわがままかもしれないが、持論を押しつけてくる医者も良い印象が無い。 ああすべきだ、こうすべきだという事を言う医者だったら2度と行かなかっただろう。 医者と患者の性格が合わないと、治療することができないと考える。

  3. 通院開始
  4. 紹介してくれた医者は、評判の良いところであった。 内装はクリニックのような豪華さではなく、役所のようにさっぱりとして、それでいて落ち着く、気兼ねなく来ることができる雰囲気があった。

    「どうしましたか?」で、患者が症状や、つらいと思っていることを話し、アドバイスする。 ただの話し相手のような気もするが、患者の感情を引き出すためには技術が必要なのだ。 やってみるとわかるが、結構難しい。

  5. セカンドオピニオン
  6. 精神関係は曖昧なところが多いので、他の精神科にも通って、セカンドオピニオンとしてやってみようと考えた。 そこの医者は、構わないと返事をいただいたが、今思えば、これは非常にありがたかった。 他の医者に行ってみたところ、セカンドオピニオンとは何事だのような言い方をされた。 要は、最初の医者とセカンドオピニオンの医者で、見解が違った時に、正確な治療ができなくなるそうだ。 しかし最初の医者は、納得するまでやりたいことをやればいいという考え方なので、器が広いなと感じた。

  7. 投薬
  8. 投薬は、最初の段階では薬と患者の相性をみるために、試しに処方するようだ。 いきなり大量に投与すると、相性が悪かったときにどうなるかわからない。 自分も、最初の薬「パキシル」は相性が良くなかった。 こういった薬は飲んでから2週間しないと効果が出ないらしいが、飲んで2日後くらいに体全体がゴワゴワ音を立てているような感覚になった。 薬については「ジェイゾロフト」に替えてもらった。

    そして次第に、震えが止まらなくなってきた。薬のせいなのかわからない。

    また、このあたりから、お茶の味が塩辛くなってきた。 緑茶、ほうじ茶などの日本茶はすべて塩辛かった。 お茶がおいしくないので、しばらくは飲むのをやめた。

    薬の量は結局、最初は1錠25mgで、50mg、75mgと増えていった。 その後の回復状況で、段々と薬が減っていった。 今は、薬をもらっていない。

  9. 防御作用
  10. 一般的に、電車に乗ろうとするときに頭痛になったり、吐き気がしたりするのは、会社で直面するストレスへの防御作用だといわれている。 自分の場合は、震えが防御作用だったと考える。

  11. ストレスから離れる
  12. ここで、いったん今の勤務地を変えることになった。 ここで注意しておくべきこととして、勤務地を変えてストレスから離れても根本治療にはならないということ。 ストレスの原因は何なのか?何も知らないまま怖いと感じると、そのままになってしまう。 なぜ怖いのかというと、それを知らないから、わからないから、理解できないからである。

    知らないものがあれば、知るようにしたらいい。

    ストレスの原因に、少しずつ接してみよう。接するときに、知る、理解することを目的としよう。 これで、段々と接する機会を増やせば、治療できるようになる。 ストレスに耐えることができる。

  13. 認知療法
  14. 今回は、認知療法という治療を行なうことになった。 認知療法とは、自分を、そして自分の状態を知ることで、問題の解決に導く手法である。 こういう症状の人たちは、自分を把握できてない部分があると考える。 自分が把握できないので、怖い、につながっているのではないだろうか。

    まずは、日記を書いてみる。内容は3行程度、何があって、どうなって、どう感じたか。 これを積み重ねていき、過去の日記を読んで「あのとき、こう考えていたんだな」と振り返るのである。 自分の場合は、過去の日記を読み返していると震えが来た。 どうしても、過去の自分が書かれている日記を読み返す気になれなかった。

    どうしたかというと、無理なところで読み返すのはやめて、でも毎日続けることにした。 1回読んだ過去の日記の内容は頭に入っているから、2回目以降は、そんなに震えないだろうと。

    予想は的中した。やはりそうか。こうやって慣れていこう。

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